福島県広野町は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の復興拠点に位置付けるJR広野駅東側の町有地約2ヘクタールを民間企業に払い下げ、住宅地を整備する。子育て世代も求めやすい住宅を企業側が建築し、2021年にも分譲開始。新しいまちづくりで町内外からの移住定住を促す。

 町復興計画に基づく駅東側の第2期開発の一環。町によると、開発計画の公募に応じたパナソニックホームズを事業予定者に選定し、連携・協力に関する協定を4月に結んだ。開発手続きや土地売買を経て同社が20年に造成に着手する。

 宅地は57区画を整備。1区画を200~250平方メートルとし土地代を抑える。住宅は土地を含め2000万円前後と、手頃な価格帯も設定する想定。建築は他社の参画も検討している。

 原発事故で独自に一時全町避難した町は住民帰還が進み、人口に占める町内居住者の割合は9割弱に達した。一方で高齢化が進み、町は若い世代の移住定住拡大を目指す方針を掲げる。遠藤智町長は「子育て世代に支持される住宅整備がベースになる」と話す。

 予定地は駅から最短で徒歩3分と近く、町役場や学校、公設商業施設も徒歩圏内にある。街路に曲線を使うなどデザインを重視。あえて袋小路を設ける「クルドサック」の手法を採用し、コミュニティー形成も支援する。