宮城県名取市植松にある館腰神社の御朱印は、繊細な筆致とかわいらしいキツネのスタンプが特徴だ。
 神社の創建は811年。弘法大師空海が隣に弘誓寺(ぐぜいじ)を建てる際、地鎮祭を行うために伏見稲荷大社(京都市)から分霊したお稲荷様を祭る。キツネはそのお使いという。
 御朱印帳は布張りで、表には刺しゅうで社殿と自慢の桜を、裏には稲穂の地模様に社名と社紋を配した。黒と白の2色ある。
 御朱印の揮毫(きごう)は禰宜(ねぎ)の菅野克慈(よしちか)さん(32)が一手に引き受ける。「たとえ100人並ぼうと、一つずつ丁寧に」と語る通り、5分ほどかけて書いてくれた。
 近年のブームには「ただのスタンプラリーにはしたくない」と菅野さん。キツネの意匠は、親しみやすくする狙いに加え、神様自体への関心が薄くなりがちな参拝者に祭神を理解してもらう工夫でもある。
 御朱印は参拝の証し。個性豊かでついつい集めたくなるが、神社の由緒を学び心を込めて参拝すればいっそう愛着が湧くはずだ。(高木大毅)

[館腰神社]名取市植松4の2の16。御朱印は300円、御朱印帳(御朱印込み)は1500円。受け付けは午前9時~午後5時。年中無休。菅野さんが不在の場合、あらかじめ書いておいた御朱印を配布する。連絡先は022(382)3610。