全日本不動産協会山形県本部(山形市)が、山形県から受け取った東日本大震災などの避難者向け借り上げ住宅の事務委託料が、県本部内で行方不明になっていると報じた記事で名誉を傷付けられたとして、河北新報社に謝罪広告の掲載と約258万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、仙台地裁であった。
 河北新報社は同県本部に原告適格がないとして請求の却下を求めた。仮に訴訟要件を満たしたとしても、記事は十分な取材に基づいているとして請求の棄却を求めた。
 訴状によると、河北新報社は昨年12月5日、山形県が支出した事務委託料約2400万円が行方不明になっているとの記事を掲載。委託料は適切に処理されているにもかかわらず、会員の間に幹部の私的流用を疑う声があるとも報じ、同県本部の名誉を傷付け、業務に支障を生じさせたと主張している。
 河北新報社総務部は「主張の詳細は裁判を通じて明らかにする」としている。