青森県深浦町で9日、パトカーに追跡された乗用車が崖から転落し男女2人の遺体が見つかった事件で、死亡した能代市落合、飲食店従業員佐藤麻美さん(32)が事件の約1週間前、能代署に交際相手の男から暴力を振るわれていると相談していたことが11日、分かった。秋田県警は佐藤さんが殺害されたとみて、12日にも殺人容疑で男のアパートを捜索し、事件の詳しい経緯を調べる。
 交際相手の男は、秋田市東通1丁目、トラック運転手池島修寿(まさとし)容疑者(39)。捜査関係者によると、2日午後3時半ごろ、能代市の池島容疑者の実家で、同容疑者が佐藤さんを殴ったと家族が能代署に通報した。署員は佐藤さんに被害届を出すよう勧めたが、佐藤さんは提出しなかった。
 佐藤さんと池島容疑者は8日午後10~11時ごろ、友人を交えて食事。その後、連絡が取れなくなった。9日には池島容疑者が「殺した。俺も死ぬ」と家族や知人に漏らしていた。
 能代署の田村敏副署長は「2日の件も含めてできることはやった。こういう結果になり残念だ」と話す。
 事件は9日午後5時20分ごろ、2人を捜索中のパトカーが秋田県八峰町で池島容疑者の車を発見した。車は急発進し国道101号を北上。深浦町の海に面した駐車場のフェンスを突き破り、崖から転落した。
 佐藤さんの遺体に首を絞められた痕があり、10日の司法解剖で窒息死と判明した。転落時には既に死亡していたとみられる。池島容疑者の死因は多発性外傷。