戊辰戦争で薩長の横暴を非難し、明治維新後に議政機関「集議院」の議員に任じられながら反逆罪に問われ27歳で斬首された米沢藩士、雲井龍雄(1844~71年)を顕彰するシンポジウムが16日、山形県米沢市で開かれた。

 シンポジウムは、雲井の銅像建立計画を進めているNPO法人が主催。地元の郷土史家ら3人が、憂国の志を貫いた雲井の生涯や思想などを独自の視点を交えながら紹介し、「全国的に知られる歴史上の人物で、後世に広く語り継がれるべき存在」などと指摘した。

 銅像は没後150年に当たる2021年夏ごろ、雲井が眠る同市城南の常安寺境内に建立される計画。上杉神社境内に立つ「天地人」像の作者で彫刻家の新井浩氏が、雲井の銅像スケッチ案を披露し、「武力ではなく言論で訴える雲井の姿などを想像している」と創作過程を明かした。

 雲井は戊辰戦争時、薩摩軍の非道を告発する「討薩の檄(げき)」を書き、奥羽越列藩同盟の奮起を促したことで知られ、その姿勢を貫き処刑につながった。

 同日夕には常安寺で市民による墓前祭が営まれ、雲井が残した漢詩が吟じられ、供養された。