青森県が開発したリンゴの品種「千雪(ちゆき)」とみられる苗木が無許可で中国で販売されていることが2日、分かった。県などは不正に流出した可能性もあるとみて事実関係の確認を進めている。
 県産業技術センターによると今年3月中旬、中国の大手通販サイトに複数の現地業者が千雪と称して苗木を出品していると、県内の生産者らから連絡があった。
 千雪はセンターが開発し、2015年に中国で品種登録された。中国で苗木を販売したり、栽培したりする場合はセンターの許可を得なければならない。
 センターは不正流出の疑いがあるとして、農作物の流出防止の窓口を設けている農林水産省の外郭団体に相談。販売差し止め手続きなどの準備を進めている。
 千雪は甘味や香りが強く、切ったりすりおろしたりしても果肉が変色しないのが特徴。県産リンゴは台湾を中心に輸出されているが、中国は17年夏ごろから日本からの輸入条件を厳格化し、事実上の禁輸状態となっている。
 センターの長内昌彦企画経営室長は「リンゴ農家の利益を守るため、事実関係を確認した上で、対抗措置を取っていきたい」と話した。