湯沢市皆瀬の市営とことん山キャンプ場が仙台、盛岡両市からの誘客強化に乗り出す。両市の家族連れを対象に今秋には特別なツアーを行う。キャンプを好むとされる「比較的所得が高く、子育て中の30~40代」に照準を定め、快適性を高めて隣県の都市住民を呼び込むことを目指す。

 「風呂の天井にクモの巣がある」「テントを張るデッキが狭い」「子ども向けの遊具が少ない」。湯沢市は6月27日、アウトドアの専門家に同キャンプ場の欠点を指摘してもらい、改善点を洗い出すワークショップを開いた。

 前日からアウトドア用品店の店長や雑誌編集者、新潟県のキャンプ場管理者など10人が泊まった。とことん山のスタッフは「駄目出し」を浴びながら、真剣な表情でメモを取っていた。

 参加したキャンプ場予約サイト「なっぷ」の担当者によると、子連れのキャンパーはテント区画の広さやトイレの清潔さを重視してキャンプ場を選ぶ傾向がある。遊具の充実度や自然環境もポイントだという。

 市は本年度、アウトドア用品メーカーのスノーピーク(新潟県三条市)と提携。同社の機能的なテントや調理器具など一式を貸し出す「手ぶらキャンプ」をとことん山で導入している。

 ワークショップで司会を務めたスノーピーク子会社の西野将専務(40)は「とことん山の24時間入れる温泉や、林の中の美しい風景は他にない魅力だ。フロント業務への情報通信技術導入などで人の手が足りない部分は補える」と強調した。

 今秋実施するツアーは仙台と盛岡の家族連れを招き、自然体験会や地元料理でもてなす。パラグライダーやドローンで紅葉を観賞する案もワークショップでは出た。スノーピーク製品を扱う仙台と盛岡の店を拠点に参加者を募る予定だ。

 湯沢市観光・ジオパーク推進課の佐藤淳さん(36)は「できることから改善し、安全性や快適性を高める。気軽に『手ぶらキャンプ』を楽しんでもらい、リピーターを増やしたい」と話す。