日本三大県民歌の一つと称される秋田県民歌(1930年制定)の思い出を集めた手記集「私の秋田県民歌」を、作詞者ゆかりの秋田県大仙市が発行した。90代から中学生まで県内外の65人が寄稿した。市が無料で希望者に配布している。

 作詞した倉田政嗣(1894~1932年)が同市太田町に暮らした縁で、市太田支所が手記を募った。太平洋戦争中に軍隊や女子師範学校で歌ったエピソードや、仙台や東京の秋田県人会で出席者が合唱する様子がつづられている。

 大曲地域出身で埼玉県に住む60代の男性は歌い出しの歌詞「秀麗無比なる鳥海山よ」について「横手盆地から眺める雄姿を見た人でないと『秀麗無比なる』という言葉は思い付かないのではないだろうか」と記した。

 秋田県民歌は戦後しばらく歌われない時期が続いたが、68年発表の楽曲「大いなる秋田」の第3楽章に組み入れられて再び愛唱されるようになった。手記集には、当時県教育庁の担当者として大いなる秋田の制作に携わった高橋武三・元大曲市教育長の特別寄稿も載せた。

 A4判、60ページ。1500部発行。無料だが送料として250円分の切手が必要。連絡先は大仙市太田支所地域活性化推進室0187(88)1111。