10月に始まる幼児教育・保育の無償化から外れて実費負担となる給食のおかずなどの副食費について、秋田県内の25市町村のうち半数を超える14で全面無料となる見通しであることが30日、分かった。県と市町村共同の助成事業に市町村が独自に上乗せし、対象を全ての世帯に広げる。人口減少が加速する秋田で少子化対策の徹底を図る観点から、県内各地で一体的な取り組みを進める。

 河北新報社の調べでは、全面無料にする方針の自治体は能代、横手、由利本荘、にかほ、仙北の5市と小坂、三種、八峰、五城目、八郎潟、井川、美郷の7町、上小阿仁、東成瀬の2村。鹿角市は世帯年収に上限を設けて無料化し、大潟村は一律半額に抑える考え。

 このうち横手市は、本年度末までの費用を2597万円と見積もる。26日に開会した市議会9月定例会に関連議案を提出した。高橋大市長は29日の定例記者会見で「人口減少対策と子育て支援を市の体力でなし得る限り頑張る。移住への期待も込めた」と語った。

 幼保無償化に伴い、食材費などの経費の負担方法が異なる幼稚園と保育所で扱いを統一するため、国は副食費を原則、実費負担とした。保護者らからは無料化を求める声が出ていた。

 国の基準では副食費免除の対象は年収360万円未満の世帯と第3子以降にとどまる。秋田県は市町村との共同事業で世帯年収などに応じ、全額か半額もしくは4分の1の助成を実施することにした。

 共同事業には秋田市を除く県内全市町村が参加する。秋田市は「子育て施策全体のバランスを検討したい。本年度は難しい」との考えから参加を見送った。

 秋田以外の東北5県は副食費の助成事業を行わない。県からの財政的下支えがないためか、全面無料化を打ち出す市町村は現時点で限定的だ。

 遠野市は国の免除対象から外れた232人の副食費を全額補助する方針。市の担当者は「岩手県からの助成はないが保護者の負担を軽減し、子どもを健やかに育てるために必要と判断した」と話した。

[副食費]幼稚園や保育所で出される給食のおかず代、おやつ代で月額4500円程度。主食のご飯やパンは持参方式も多い。幼保無償化では3~5歳児の原則全員と0~2歳児の住民税非課税世帯の施設利用料が無償となる一方、副食費は対象外とされた。