宮城県大郷町は、町内への移住定住の促進を目指し、賃貸住宅の入居者が契約期間終了後に住宅と土地を取得できる「譲渡型賃貸住宅システム」を展開する不動産業のリネシス(秋田市)と包括連携協定を結んだ。町が推進する大規模農業法人の誘致と連動させ「農業をしながらマイホームを」と呼び掛ける。

 譲渡型賃貸住宅は、新築の戸建て住宅に家賃を払って10~28年間住み続けると入居者の持ち家になる仕組み。賃貸のため住宅ローンが不要で、ローン審査が厳しいとされる非正規雇用者や一人親世帯などの住宅取得が容易になる利点があるという。

 住宅はセミオーダーで建設。用意されたプランの中から間取りや設備、内装を選べる。

 リネシスが自治体と連携して譲渡型賃貸住宅を提供するのは初めて。大郷町役場で8月26日にあった協定締結式で森裕嗣社長は「町の農業施策との一体的な取り組みで職と住まいを同時に提供できる。自然豊かな大郷への移住定住の支援にチャレンジしたい」と述べた。

 今後5年間に100世帯、350人の入居を目標とし、町内で宿泊体験棟を建設中。すぐに利用可能な土地も約20区画確保しているという。

 大郷町は人口減少が続き、7月末現在で8023。田中学町長は「農業を通じて職と住まいの環境を整え、人口減に悩む自治体のモデルとなるような事業にしたい」と意欲を語る。

 連絡先は大郷町まちづくり政策課公民連携室022(341)3061、リネシス050(8882)8288。