宮城農高科学部の生徒10人が、東日本大震災の津波被害を受けた宮城県の名取、岩沼両市で植樹した桜を活用し、調味料「被災地の桜DE塩」を開発した。昨年完成した桜塩の姉妹品で、桜の香りがより引き立つよう工夫した。岩沼市沿岸部のヒツジ牧場「いわぬまひつじ村」の定期市で15日に発売する。

 従来の桜塩に、香りが花より強い若葉を加えたのがポイント。桜の実で赤く染めた若葉を乾燥させ、すり鉢で細かくすった。塩漬け後に冷凍保存した花も粉末状に加工し、ヒマラヤ岩塩とブレンドして仕上げた。

 科学部は2012年から、名取市沿岸部の旧校舎で津波に耐えた桜をバイオテクノロジーで増やし、名取、岩沼両市などの被災地で860本を超える桜の植樹を続けてきた。今は樹木の管理が大きな課題となっており、商品の売り上げを堆肥購入に充てるほか、花や葉を摘み取る作業を通じて病害虫の早期発見につなげる狙いもある。

 部長の2年加藤樹世歌(きよか)さん(17)は「一番のお薦めはおにぎり。桜塩の香りが引き立ち、色合いもいい。唐揚げや天ぷらにも合う」とPR。「地域復興への取り組みをこの先も続けたい」と意気込む。

 「被災地の桜DE塩」は今後の普及を目指し、特許庁に7月、商標登録を出願した。1袋25グラム入りで300円。岩沼市の千年希望の丘交流センターなどでも販売する予定。