山形大工学部の木島龍朗准教授(生物有機化学)らのグループが、米糠(ぬか)から作った糀(こうじ)を原料にした和洋菓子を開発し、来月から試験的に売り出す。加熱処理が欠かせない菓子製造の工程で、糀に含まれる主要な酵素成分が分解されない特殊な製法が特長だ。木島准教授は「美と健康をアシストする新しいタイプのお菓子」とPRしている。

 新たな菓子は、かりんとうの「ヌカリン」とポン菓子「ヌカポン」、チョコラスクの「ヌカチョ」の3種類。尾花沢市の菓子製造業「明友」が、木島准教授の研究データを活用し、前橋市の県立群馬産業技術センターの特許技術を活用して作った糀を原料に商品化した。

 山形県内の酒造会社の精米作業で生じた米糠が原材料。出来上がった白い糀は成分解析の結果、大量の栄養素を含むことが判明し、明友は「化粧糠糀」として商標登録した。

 特に、抗酸化物質のグルタチオンやストレスを緩和するギャバ、関節の軟骨構成成分のグルコサミンなどが多く含まれ、菓子加工後も酵素が生きている状態を保つ。加工作業の温度や時間調節で酵素活性を保持しているためだという。

 木島准教授は「出来上がった菓子に酵素をまぶすのではなく、原材料に含まれる酵素成分がそのまま生かされている菓子は珍しい」と指摘する。

 いずれも一口サイズの菓子8個入り1パックで500円前後。尾花沢市の明友の店舗や同市の銀山温泉の旅館などで10月から試験販売し、市場の反応を見ながらネット通販を含めた本格販売に乗り出す。健康志向が高い中高年の女性層がターゲットという。

 連絡先は明友0237(22)1819。