岩手医大は21日、岩手県盛岡市内丸から岩手県矢巾町へ付属病院を移転した。これに伴い、入院患者114人を一斉に移送した。救急車、自衛隊車両など53台に医師や看護師が同乗し、新病院まで約10キロをピストン搬送した。

 市中心部に位置する病棟の周辺道路は、一般車両の乗り入れが一時規制された。あらかじめ患者を症状別に11分類し、保育器が必要な未熟児や重症者から順に移送した。岩手医大によると、搬送中のトラブルはなかった。

 新病棟はJR矢幅駅の東約1.2キロに整備した。鉄筋コンクリート11階で延べ床面積は約8万6000平方メートル。入院治療を中心とする高度治療機能病院で1000床を備える。リハビリや緩和ケア、精神科患者の病棟を新設した。

 外来は完全予約制で放射線治療科、小児外科など16診療科がある。救命救急センター機能も移転した。盛岡市の旧病棟は外来中心の「内丸メディカルセンター(MC)」に衣替えする。いずれも24日に診察、受け入れを始める。

 施設の老朽化に伴う岩手医大の移転計画は2002年に理事会で決定し、大学機能の移設から順次実施してきた。

 小川彰理事長は「岩手、東北の皆さんの協力でスムーズに移転できた。高度な治療機器を備えたレベルの高い病院で、これから恩返しをしたい」と話した。