山形県南陽市は同市赤湯温泉の老朽化した公衆浴場2カ所と温泉付き福祉施設を統合し、新たな公衆浴場を整備する。温泉街中心部に用地を確保し、本年度は新施設の基本コンセプトの策定などを進めている。総事業費は5億円程度となる見込みで、2021年度の開業を目指す。市は住民の利用に加え、観光客らへの開放も検討し、地域の魅力を高める施設にしていきたい考えだ。

 市は昨年度、15年に閉館した旧市民会館、赤湯公民館の建物を1億3480万円かけて解体し、約3500平方メートルの敷地を整備。本年度は新施設の概要を固め、浴槽、給湯設備の設計を業者に委託する。

 統合される施設は、赤湯温泉街にある公衆浴場4カ所のうち、ともに築約50年が経過した「とわの湯」「あずま湯」の2カ所と、温泉を備えた福祉施設「老人いこいの家」の計3施設。

 新施設の概要は、山形県内で飲食店やカフェのデザインなどを手掛けている30代のデザイナーを起用して策定。60台程度の駐車場を設けるほか、災害時の福祉避難所として利用できるようバリアフリー化する方針だ。市財政課は、新施設の利用者数を年間14万5000人程度と見込む。

 赤湯温泉地区には風呂を備えていない家も多く、公衆浴場利用者は全4カ所で年間計約35万人。地元住民の利用が中心で、高齢化などに伴い、利用者は減少傾向にあるという。