盛岡、秋田両市を結ぶ国道46号の仙岩トンネル(約2.5キロ、岩手県雫石町-秋田県仙北市)で通行規制を伴う交通事故が続いている。2015~18年度は計1件にとどまっていたが、本年度は7月以降だけで4件となった。トンネルを巡っては現在、国が新設、拡幅を視野に技術的な検討を行っている。車道の狭さが事故を誘発した可能性もあり、早期の改善を求める声が高まりそうだ。

 直近の事故は今月15日午後5時ごろに発生。一関市の50代男性の乗用車が中央線をはみ出し、対向車と正面衝突。対向車の50代女性が左腕の骨を折る大けがをした。トンネルは約1時間半通行が止められ、仙岩峠は3連休の中日に大渋滞となった。

 7月4、25日、8月20日にも交通事故による一時通行止めがあった。いずれも無理な追い越しやはみ出しが原因とみられている。続発する事故に、仙北署の担当者は「道路環境が例年と変わった点はないのに…」と首をかしげる。

 トンネルの完成は1976年。片側1車線で車道の幅は3メートルにとどまり、路肩の余裕も乏しい。近年は幅が3.5メートルの道路も珍しくないこともあり、関係者からは40年以上変わらない車道幅の狭さを不安視する声が上がっていた。

 46号は地域高規格道路盛岡秋田道路に指定されているものの、仙岩峠区間の整備は具体化していない。管理する東北地方整備局は仙岩トンネルの事故や災害のデータを収集。整備に向け、費用対効果を数値で示すための準備を進める。

 新トンネルの整備について道路計画1課の小笠原清建設専門官は「仙岩峠の図面に線を引き、事務的な検討はしている」と説明。トンネル断面を拡幅する工事も技術的に可能という。

 地元自治体は46号への新たなトンネル整備を望んでいる。仙北市の橋本定美建設課長は「市民からは『狭くて運転するのが怖い』という声を聞く。高規格のトンネルが必要だ」と話した。