秋田県横手市の旬の味覚と景色を自転車で楽しむ「旬感(しゅんかん)!よこてフルーツ&米(まい)ロード かまくら・ライド」が22日開かれた。初開催の大会の魅力を探るべく、記者(25)も愛車で参加した。

 2005年の合併前の旧8市町村を回るロングコース(104.6キロ)に挑戦。記者生活で体がなまったとはいえ大学時代は自転車部。軽い気持ちでスタートラインに立った。

 午前7時半、317人のライダーが順次、市民の声援を受けながら市役所条里南庁舎前を出発した。市街地を抜けると、黄金色の稲穂が揺れる水田が広がる。途中から小雨に見舞われたが、真っすぐな農道を走る爽快感に雨粒も心地よく感じられた。

 9カ所あるエイドステーションでは地元名物の横手やきそばをはじめ、旬のブドウや洋ナシなどが振る舞われた。果物の甘味が疲れた体を癒やしてくれた。

 市増田町の約50キロ地点までは何とかたどり着けたが、次第に股関節や太ももに痛みを感じ始めた。約80キロ過ぎの市大森町の辺りでは全身の節々がきしみ、スタート前の余裕は消えた。日々の運動不足を反省しながらも、沿道の声援を励みに約5時間50分ほどで無事にゴール。年配の女性に抜き去られた寂しさとともに、今後は自転車部出身と名乗るまいと心に決めた。

 運営上の課題として、所々コースが分かりづらかった点が挙げられる。コースを示す三角コーンを対向車線側に置いていた場所があり、視界が制限される雨天では道を間違えたライダーもいたようだ。

 市民の手作り感こそがこのイベントの魅力だ。エイドステーションで味わった農協のお母さんらによるキュウリの漬物は、間違いなく人生で一番おいしかったと言い切れる。飾らない地元ならではの順位を競わないファンライドで、全国のライダーに横手の魅力を十分伝えられただろう。

 完走後、原稿を書きながら感じる節々の痛み。来年はトレーニングを積んでから臨もうと決意した。
(秋田総局・佐藤駿伍)