青森県議のフィンランド視察は違法・不当な公金支出だとして、弘前市民オンブズパーソンは8日、三村申吾知事に対し、県議に旅費など約80万円を返還させるよう求める住民監査請求を行った。

 措置請求書によると、岡元行人県議(自民)が昨年10月22~27日、県議会議決を経て、ハンドメイドによる各種木製品の高付加価値に関する調査と、グローバル社会に対応した質の高い教育システムに関する調査を目的にフィンランドを視察した。

 オンブズパーソンは、県議会への提案書に記載された目的や場所、期間が箇条書きで漠然とし、派遣を審議する議会運営委員会や本会議で、派遣の必要性について議論した形跡はうかがえないと指摘した。

 帰国後に議長に提出された報告書も現地に行かなくても入手できる情報で、どのような調査が行われたか記載がなく、実質的には調査に名を借りた単なる観光旅行だと結論付けた。派遣を決定した県議会に裁量権行使の逸脱、または乱用があったとしている。

 青森県議の海外派遣を巡っては、2015年のブラジル視察への公費支出は違法だとして、オンブズパーソンが計約145万円を県議2人から返還させるよう三村知事に求めた訴訟で、仙台高裁が今年5月、訴えを認めた一審の青森地裁判決を支持し、知事側が上告している。