東日本を縦断し、13日に温帯低気圧へ変わった台風19号による猛烈な雨の影響で、河川の堤防決壊や土砂崩落が相次いだ。東北では11人が死亡し、1人が心肺停止、6人が行方不明、けが人も多数に上った。宮城、福島両県を流れる阿武隈川や長野県の千曲川が決壊するなど洪水被害が拡大し、停電、断水、交通網の寸断が頻発。自衛隊や各地の消防が救助活動を続けた。被害が甚大な地域では復旧作業が難航し、住民避難の長期化も予想される。共同通信の集計では11県で35人が死亡し、17人の行方が分かっていない。

 東北各県や県警、仙台市によると、死亡したのは岩手1人、宮城6人、福島4人。

 岩手では、田野畑村で車が道路にできた陥没に落ち、岩泉町の71歳男性が亡くなった。

 宮城では、登米市の61歳男性が自宅近くの川岸で遺体で発見された。蔵王町では川に転落した白石市の61歳男性が犠牲になり、丸森町では2人が遺体で見つかった。仙台市太白区と大和町でも死者が出た。青葉区で50代女性が心肺停止の状態で発見されたほか、若林区と石巻市でそれぞれ男性が川で行方不明という。

 福島では、南相馬市で25歳男性が死亡。土砂崩れに巻き込まれ、二本松市の60代男女が亡くなった。郡山市でも男性の遺体が見つかった。白河市など3市村で計4人が行方不明。

 河川の堤防決壊や氾濫の影響で、住宅被害が拡大した。全容は判明していないが、宮城で一部損壊や床上、床下浸水が計300棟近くに達している。全半壊含め、件数は増える見込み。

 ライフラインも被害を受けた。各地で断水となったのに加え、東北電力によると、6県の延べ約11万8000戸が一時停電した。うち岩手、宮城、福島3県の約6300戸は冠水や土砂崩れで現場に入れず、復旧のめどが立っていない。

 交通機関も乱れた。JR東日本によると、東北、秋田両新幹線は13日夕に運転を再開した。山形新幹線は14日午後に再開の見通し。在来線は多くの路線で復旧が14日以降にずれ込んだ。

 仙台空港発着の空の便は13日午前を中心に欠航した。高速道は一部区間で通行止めが続いている。