「幹回り日本一の松」とされる山形県最上町の「東法田の大アカマツ」が枯死したことが昨年12月、県などにより確認された。「山神様の大松」と呼ばれ、長く地域を見守り続けてきた樹齢約600年の巨木の最期に住民らは落胆している。

 東法田の大アカマツは高さ26メートル、幹回り8.56メートル。1988年の旧環境庁の巨樹・巨木林調査で、マツ科全体で全国2位の幹回り(調査時は7.50メートル)と認定された。93年に全国1位だった香川県のクロマツが枯死したため、日本一に昇格。同年に県の天然記念物に指定された。町のパンフレットで紹介され、県内外から見物客が訪れるなど貴重な観光資源となっていた。

 大アカマツは18年5月ごろから、葉が赤くなり枯れ落ちるなど樹勢が急激に衰え始めた。町の調査で松くい虫による松枯れではないと診断されたが、原因は不明のまま。専門家らの治療も及ばず、昨年12月6日に枯死状態と認定され、県天然記念物の指定を解除された。

 地元の区長の佐藤岩男さん(73)は「日本一の大アカマツは小さな山里の集落の誇りだった。何とか持ち直してくれとみんなで願っていたが、本当にがっかりしている」と残念がった。見物客のために住民が歩道を整備するなど、地域の象徴として親しんでいた。

 大アカマツを所有する町は年明けにも、伐採の必要性などについて専門家や地域住民と協議する方針。現状では倒木の恐れはないという。