2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は29日、東京・晴海で整備が進む選手村で、選手の交流エリアとなる「ビレッジプラザ」の内覧会を開いた。

 東日本大震災の被災地など全国63自治体から借り受けた約4万本の角材で建てた。1本ずつに提供した自治体名が刻印されている。選手村の玄関口で、カフェや雑貨店、記者会見場などが入るほか、各国選手団の入村式の会場にもなる。

 ビレッジプラザは平屋の5棟からなり、延べ床面積は計5300平方メートル。3本の角材をねじるように組み合わせて耐震性を強める構造を採用し、壁を減らして広い空間を確保した。

 東北からは木材提供に青森、岩手、秋田、山形、福島各県と岩手県宮古市、宮城県登米市、秋田県大館市、山形市、山形県金山町が参加。スギ、アカマツ、カラマツ、ヒノキ、ヒバの5種が使われ、全体の3割近くを占める。

 このうち福島県の木材が最も多く、福島県いわき市などのスギやヒノキをメイン出入り口のはりや柱に活用。宮古市のスギも選手の家族らが利用するゲストパスセンターに使われ「復興五輪」の発信に一役買う。

 ほかに登米市のスギは選手が利用する公式グッズショップ、山形県のスギはヘアサロンに利用された。

 閉村後は解体し木材は各自治体に返す。大会のレガシー(遺産)として、公園のベンチなどに再利用してもらう。組織委員会の森喜朗会長は「木材を拠出してくれた自治体の協力に深く敬意を表する」と述べた。