新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言を受け、福島県会津地方の三島、柳津両町が対象の7都府県などからの帰省を控えるよう呼び掛ける文書を町民に配った。高齢化率が高い両町は感染すると重症化しやすい住民が多く「大切な命を守るためにも自粛してほしい」とピリピリしている。

 自粛は三島町が8日、柳津町が9日に対策本部で決定し、町内の全戸にチラシを配って周知した。緊急事態宣言が出た7都府県などからの帰省を町民の親族らに控えてもらう内容で、対象には福島県内の感染確認地域も含まれる。

 冠婚葬祭で感染確認地域から近親者らを招くことも自粛を求めた。三島町の担当者は「特に葬儀は部屋に人が密集しやすく、感染リスクが高い」と危機感を募らせる。

 会津地方は県内でも特に高齢者が多い地域。高齢化率は三島町が県内59市町村中3位の53.5%、柳津町も7位の44.9%。高齢者は感染すると死に至るリスクが高い上、町内に高度医療を担う病院がないため他自治体より踏み込んだ要請とした。

 10日現在、会津地方では新型コロナ感染は確認されていない。自粛期間は約1カ月間だが「全国的な終息の状況次第では延長することもある」と柳津町の担当者。ただ「あくまでもお願いベースであり、どこまで協力してもらえるかは未知数だ」と不安も口にした。

 新型コロナでは緊急事態宣言の対象地域からの「コロナ疎開」が社会問題になっている。同県楢葉町の松本幸英町長は8日、対象地域などからの帰省を控えるよう求める「町長メッセージ」をホームページで公表している。