農業の労働力不足解消と障害者の就労機会確保の両立を目指し、山形県が両者のマッチングを支援する「農福連携」事業で、2019年度に農作業に従事した福祉施設利用者が5556人と18年度の1971人の3倍近くに上ったことが、県のまとめで分かった。

 県によると、利用者の就労を委託した福祉施設は10から25に、受け入れた農業者も15から34にそれぞれ増加。双方の理解の広がりをうかがわせる。

 県は18年5月に農業、福祉の各担当部局で構成する農福連携プロジェクトチームを設置した。障がい福祉課内に農福連携推進センターを設け、農協OBを農福連携推進員に採用して体制を強化。連携実績の急増に、障がい福祉課の担当者は「県の取り組みが広がっていると裏付けられた」と手応えを語る。

 利用者が農業に従事した25施設のうち、23施設は就労継続支援B型事業所で、残る2施設は同A型事業所だった。

 厚労省によると、雇用契約に基づかずに就労機会を提供するB型事業所の障害者の月額平均工賃(18年度)は、全国平均1万6118円。山形県は1万1651円と全国で最も低い。

 「農福連携で就労機会が増えれば、結果的に障害者の工賃の底上げにもつながる」と同課。今年4月から新たに全農山形県本部OBの農福連携推進員を庄内総合支庁に常駐させ、さらなるマッチングを図る。