新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長を受け、独立行政法人酒類総合研究所と日本酒造組合中央会は12、13の両日に予定していた全国新酒鑑評会の決審を中止すると発表した。中止によって今年は金賞酒が選定されず、都道府県別受賞数で8連覇が懸かっていた福島県の関係者は落胆を隠せない。

 研究所によると、今年で108回目を数える鑑評会の決審中止は初。会場の広島県が県境をまたぐ移動自粛要請を継続しており、全国から審査員を集めるのは困難と判断した。

 今年の予審は4月22~24日にあり、決審では予審を通過した入賞酒から特に味や香りなどが優れた銘柄を金賞に選ぶ予定だった。入賞結果は研究所のホームページで公開し、賞状は交付しない。今年の鑑評会には850点が出品された。

 昨年の鑑評会で福島県は金賞受賞数が22で、2013年から続く都道府県別日本一の連続記録を7に伸ばしていた。決審中止の知らせに、県酒造組合の担当者は「自粛ムードが漂う中で県民に明るい話題を届けたかった」と残念がる。

 3年連続で金賞酒に選ばれている福島市内唯一の蔵元「金水晶酒造店」の斎藤湧生専務は「毎年、金賞獲得を目標においしい酒造りに励んできた。残念だが、状況が状況なだけに仕方ない」と話した。