新型コロナウイルスの感染拡大の影響で先行きが見通せないなどとして、山形県庄内地方で唯一の地元映画館「鶴岡まちなかキネマ(まちキネ)」(鶴岡市)の運営会社「まちづくり鶴岡」は19日、開館から丸10年となる22日にまちキネを閉館すると発表した。同社は私的整理手続きを進める方向で検討している。

 同社によると、事業計画に沿った業績を上げられない中、新型コロナで経営環境が急激に変化し、まちキネの営業継続は難しいと判断した。同館は4月19日から臨時休館し、県による映画館への休業要請が終了した後も休館していた。

 まちキネの開館は2010年5月。鶴岡商工会議所、荘内銀行、鶴岡信用金庫など地元の有力団体や企業が出資して同社を設立し、鶴岡市に8年ぶりに銀幕を復活させた。

 4スクリーンあり、40~165席。市中心部にある昭和初期の木造の旧絹織物工場を国の補助金を活用して改修し、11年に世界的建築賞「リーフ賞」にも入選している。

 閉館後もテナントのパン店は営業を続ける。庄内地方の映画館は、シネコン大手のイオンシネマ三川(三川町)だけとなる。

 荘内銀は19日、「まちづくり鶴岡」に対する貸出金4億1900万円の取り立てが不能か遅延になる恐れがあると発表した。