東北電力が廃炉を決めた女川原発1号機(宮城県女川町、石巻市)を巡り、立地自治体の宮城県と女川町、石巻市は22日、廃炉工程をまとめた「廃止措置計画」を了解した。安全協定に基づき東北電が申し入れた事前協議への回答。東北電は9月までに、34年を要する廃炉作業に着手する予定。

 県の鈴木秀人環境生活部長は県庁で、同社の金沢定男原子力部長に回答を伝えた。鈴木部長は「県民の健康面や環境の保全に留意し、安全第一に取り組んでほしい」と述べ、廃炉で発生する低レベル放射性廃棄物や使用済み核燃料の適切な処理などを求めた。

 2市町もそれぞれ、東北電に了解を伝達。女川町の須田善明町長は「しっかりした安全対策と住民への透明性ある対応を求めていく」と話し、石巻市の亀山紘市長は「緊張感を持って安全確保を進めてほしい。しっかり監視していきたい」と語った。

 30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)に入る5市町(登米、東松島、涌谷、美里、南三陸)のうち、登米市の熊谷盛広市長はUPZの環境影響にも留意するよう、県を通じて注文した。

 廃炉工程は4段階。2020年度に着手した場合、53年度に終える見通し。第1段階(8年)は使用済み核燃料821体を3号機のプールに搬出し、機器や配管の放射性物質を除染する。第2段階(7年)はタービンなどを、第3段階(9年)は原子炉格納容器などをそれぞれ解体、撤去。第4段階(10年)で建屋を解体し、廃炉を完了させる。

 低レベル放射性廃棄物は第2段階以降、約6140トンの発生を見込むが、処分先は未定。使用済み核燃料は廃炉終了までに日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)へ譲渡する。

 東北電の樋口康二郎社長は「関係自治体から頂いた要請をしっかりと受け止め、廃止措置を着実に進める」との談話を出した。