政府が新型コロナウイルスの感染防止対策として全世帯に2枚ずつ配る布マスクの配達が23日、東北6県の県庁所在地で始まった。「アベノマスク」ともやゆされながら、ようやく東北に届いた布マスク。政府は5月中の配布完了を目指している。

 日本郵便東北支社(仙台市)によると、22日に各県の中央郵便局に2万8800戸分ずつの計17万2800セットが到着した。東北全体で必要な400万戸分の5%にも満たないが、配達に約1週間かかるという。

 仙台市の仙台中央郵便局では午前9時半ごろから、雨の中で配達員がバイクを走らせた。配達員の一人、佐藤美穂さん(33)は「一つ一つ丁寧に届けたい」と話し、約400セットを中心部の住宅地に運んだ。

 受け取った青葉区米ケ袋3丁目の無職竹内広さん(83)は「届くのを待っていた」と喜び、布マスクを試着。顎がはみ出してしまい「ちょっと小さいかな」と苦笑いした。

 福島県では福島市の一部で配達が始まった。福島中央郵便局の配達員が午前10時、数百セットずつバイクに積み込んで出発。一戸建てや集合住宅の郵便受けに次々届けた。

 同郵便局は23日は約4000セットを配り終えた。管内の配達先は約11万カ所。配達員の阿部英之さん(43)は「感染拡大を防ぐため迅速に配送したい」と話した。福島市以外の58市町村も含め、次の納入時期は決まっていないという。