農林水産省は27日、2020年産主食用米の都道府県別の作付け動向(4月末時点)を公表した。東北では岩手、宮城、秋田、山形4県が前年並みの一方、2月末時点の調査で前年並みとしていた青森、福島両県は19年実績より減産の見通しに下方修正した。

 東北6県の20年産主食用米作付け動向は表の通り。

 コメの消費は年間10万トンペースで減り続けているが、相対取引価格(全銘柄平均)は5年連続で上昇。このため東北などの米どころは作付面積を横ばいとしたとみられる。天候が順調に推移すれば、農水省が示した20年産米の需要に見合った生産量(709万~717万トン)を超える可能性がある。

 新型コロナウイルスで外食の需要が減少しており、生産量が増えれば米価の下落も懸念される。東北では青森、岩手、宮城、福島4県が加工用米と飼料用米を19年産より減らし、安定した販売先の政府備蓄米を増やす傾向にある。

 新型コロナの影響について、東北農政局の担当者は「需要動向が読めず、コメ余りも懸念される。収穫前に契約できる備蓄米を増やすことで、リスク回避の判断をしたのではないか」と話す。

 農政局は同日、主に市町村を単位とする地域農業再生協議会別の主食用米作付け動向を発表。東北の213協議会のうち、19年産実績より作付面積が増える見通しとなったのは52協議会で、ほぼ前年並みとなった。

 19年産実績の各県トップの協議会では、横手市(1万298ヘクタール)と郡山市(7190ヘクタール)が増加の見通し。登米市(1万111ヘクタール)、奥州市(9948ヘクタール)、鶴岡市(9398ヘクタール)は前年並み、つがる市(6066ヘクタール)は減少する見込み。