新型コロナウイルスの感染拡大で長期化した外出自粛に伴い、生鮮食品などの宅配サービスを利用する人が増加している。東北の生協では欠品も発生するほど。緊急事態宣言は解除されたが、消費者の巣ごもり需要はしばらく続きそうだ。

 6県の7生協でつくるコープ東北サンネット事業連合(仙台市)では、共同購入や宅配の受注が急増。4月末~5月上旬はインターネットでの宅配申し込み受け付けを休止した。

 大型連休中は需要が減るのが通例だが、今年は5月1週目の注文数が大幅に増加。富谷市の物流センターが担う宮城、山形、福島3県向けの農産物出荷量は前年比50%増を記録した。

 6県向け冷凍商品(35%増)、宮城県向け冷蔵商品(25%増)も好調で、4週目に入っても軒並み20%以上増の高水準を保つ。

 注文が需要予測を上回り、毎週20~30の欠品も発生している。農産物のほかレトルト食品、調味料なども数がそろわず、注文者を抽選して商品を振り分ける。物流センターのアルバイトを約100人増員し、マンパワーを1.3倍に拡充したが、商品選別や積み込み作業は深夜に及ぶという。

 コープ東北の河野敏彦常務理事は「定期的に商品を届ける仕組みがライフラインになりつつある。宅配需要はこのまま高止まりするのではないか」とみる。作業ラインを増やすことも検討しているという。

 宮城県内で宅配事業を展開するあいコープみやぎ(仙台市)も、2月下旬から注文が増加した。4月第5週と5月第1週は前年比で約50%増え、1人当たりの利用金額も6900円(昨年平均5400円)まで伸びた。一部は欠品し、食肉加工品の原料を変更するなどの対応を取った。

 現在も注文数は前年比約30%増だが、高橋正人専務理事は「新型コロナによる景気低迷と世帯収入の減少が気掛かり」と先行きを厳しく見積もる。

 「売り上げが減り、生産者の収入が減れば、安心安全な食材を作り続けられなくなる」と話し、生産者を買い支える独自ブランドのPRに力を入れる考えだ。