みやぎ生協(仙台市)は21日、水素を燃料に走る燃料電池トラックを配送に活用する実証実験を始めた。二酸化炭素(CO2)の排出削減に向け、将来的な宅配サービスへの導入を見据えた試み。トヨタ自動車が8月末まで無償貸与する。

 トラックはトヨタの「ダイナ」を改造した3トン車両。1回の水素充填(じゅうてん)で約200キロ走行できる。実験では本部と仙台、富谷両市の計12店舗を結ぶ約50キロを毎日回り、掲示物や一部商品を運ぶ。冷蔵設備もあるが今回は食料品は運ばない。

 燃料電池車は水素と酸素の化学反応で発電してモーターを動かすためCO2を出さない。約600台のトラックを持つみやぎ生協は環境負荷の軽減を目指し、2017年ごろからトヨタに燃料電池トラックの開発を相談していた。

 トヨタはセブン-イレブン・ジャパンと開発した燃料電池トラック2台を19年4月、首都圏での商品配送に導入した。燃料消費量などの走行データのさらなる収集に向け、みやぎ生協に予備の1台を貸し出す。

 みやぎ生協環境管理室の大原英範室長は「建物の省エネ化を進めてきたが車両はほぼ手付かずだった。環境配慮の有力な取り組みになる」と期待する。

 トヨタは商用車を燃料電池車普及の足掛かりにしたい考え。新事業企画部エネルギー事業室の大田育生主査は「データを製品開発にフィードバックしていきたい」と話した。