東日本大震災から10年を前に、復興を目指す宮城県女川町の今後の方向性を探るシンポジウム「女川の『未来ビジョン』を考える」が17日、町内のまちなか交流館であった。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済対策のため町内事業者が5月に設立した「第二期女川町復興連絡協議会」(FRK2)が主催。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でも配信し、計約100人が参加した。

 震災後の町の都市デザインに関わったアトリエU都市・地域空間計画室(東京都多摩市)の宇野健一代表が講演。既存施設などを生かしたまちづくりとして、空き家を使った宿泊施設や町有地のアウトドア施設化といったアイデアを挙げた。

 宇野代表ら4人によるパネル討論では、オンラインで参加した町内のラーメン屋台店主、遠藤憲恒さんが「町内の空き地や店舗駐車場を屋台村に使えないか」と提案。広場や公園など公共空間を市民イベントに積極活用している愛知県豊田市の栗本光太郎経営戦略部長は「行政の柔軟性ある対応と市民に利用を促す積極的なアプローチが重要になる」と助言した。

 FRK2の阿部喜英会長は「この10年でつくった町をどう活用するか、住民の意見を聴きながら方向性を決めて具体化したい」と話した。